あの頃僕らは、通信ケーブルが欲しかった。(映画ポケモン「 #キミにきめた! 」感想)
この記事は、映画本編のネタバレをがっつり含みます。ご注意ください。
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アニメ第一話放送時、私は誇張でなくブラウン管の前に正座して放送開始を待っていた。
大大大好きなゲームがアニメ化される、という経験を、生まれて初めてしたのがポケモンだった。
今のように企画段階からメディアミックスありきでのアニメ化ではなく、純粋にゲームがヒットしてのアニメ化だったように思う。
学習ノートにポケモンの絵を描き、ポケモンの食玩をおねだりして買ってもらい、ゲーム内BGMを耳コピしてピアノで弾き、「カゲー」と鳴き尻尾が光るだけのフィギュアを買ってもらい、ミュウをもらいに幕張メッセまで連れて行ってもらい(今のように無線通信配布やシリアルコード配布などはなかった)、ああ、今この草むらからピカチュウが出てきたらいいなぁと夢想している小学生時代だった。
それほどポケモンの世界が現実化することを夢見ていたので、アニメのオープニングが始まった時の感動は今でも思い出せるくらいだった。
動いてる!!!!
ポケモンが!!!!!動いてる!!!!!!!!
オープニングテーマだけで泣いた。嬉しかった。ポケモンたちに命が吹き込まれたことが。
ほどなくポケモンは社会現象になり、「どの辺が良いんですかねー」みたいな評論をしだす大人たちに憤ったりもした。
大人にはわかんないよ。ポケモンの良さが!
そんなマスター時代を過ごしたアラサーですが、この夏ポケモンの映画を10数年振りに見に行きました。ルギア爆誕以来かも知んない。
(サンムーンでもらえるサトシのピカチュウが欲しかったのが主な理由)
映画、キミにきめた!
事前に公開されていたトレイラーやあらすじから、サトシの旅の始まりあたりのエピソードのリメイクなのかなぁと予想はしていた。
映画冒頭。
モノクロの、ゲンガーとニドリーノのぴょんぴょんから始まる。
ぴょんぴょん!!!!!!!!!!!!!
赤緑!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!のオープニング!!!!!ピコーン任天堂!!!!!
これ!!!!!!!!進研ゼミでみた!!!!!!!!!!
すぐ泣いた。w
その後も序盤はアニメ初期のストーリーをほぼ忠実に再現していて、
(時代を感じるダジャレはカットされていた気がする、他にも現代風にスタイリッシュに変わっているところは多々あったと思う)
音楽も赤緑のゲーム内BGMと、アニメ無印の曲をふんだんに使っていて、それらの曲たちが流れるたびにちょいちょいうるっときた。
でもね・・・・・・・・・・・・
一緒に旅をするのがカスミとタケシじゃないの・・・・・・・・・・・
そりゃ数あるポケモンアニメシリーズの中で、パーティメンバーが歴々変わって行っているのは知ってるんだけど、
マサラタウンを旅だったばかりのサトシにはカスミとタケシが連れ立っていないと違和感があるの・・・・・・・・・
それゆえに、「ああ、これは私の知ってるサトシの物語じゃなくて、別の世界線のサトシの話なんだな」と思ってしまい、
そこからはあまり泣けませんでした。泣いたけど。ピカチュウがサトシの身体登っていくとことかめっちゃ泣いたけど。大谷育江が喋ったところもめっちゃ泣いたけど。泣いたけど。
佐藤栞ちゃんと本郷奏多君が悪いというわけではありません。グッドな声優さんっぷりでした。
ただ私の知ってる世界とは違ったっていうだけの話で。パラレルワールドになっちゃったでござる。ポッチャマ可愛いけど。ポッチャマは正義。ポッチャマ飼いたい。あとしょこたん馴染みすぎてて一瞬気づかないくらい声優さんだったでござる。
「大人にはわかんないよ!ポケモンの良さが!」
あの頃の大人に、私はなってしまったのかなぁ。
結論としては面白かったです。
この間特番としてポケモン初代一話を放送してたんだけど、やっぱほぼまんまだった。でもやっぱ映像は技術の進歩ってすごいなぁっつー感じで、初期アニポケを現代のハイクオリティでリメイクしたパラレルものとしてはとても楽しめると思います。おわり。